お知らせ
前視野緑内障について
2023年02月02日
緑内障は網膜の視神経が眼圧の影響を受け網膜神経線維層に異常が起き視野検査で異常所見が出た状態をいいます。
眼底には脳からでた 視神経の束が眼球に入ってくる部位が視神経乳頭と呼ばれる白く丸い部分があります。
この部位の窪みが正常より大きいと視神経乳頭陥凹拡大といい緑内障を疑わせる所見です。
またこの部位に出血があるとさらに危険性が高い状態といえます。
健康診断でこのような状態を指摘された方は必ず眼科を受診しましょう。
当院では眼底三次元画像解析装置(OCT)を用い網膜神経線維層の状態を詳細に観察し緑内障の可能性が高い場合には精度の高い静的量的視野計であるハンフリーの視野計を使用し緑内障の判定をおこなっています。
しかしOCTに異常があっても視野検査に異常がない場合がありこの状態を前視野緑内障といいます。
やがて緑内障になる状態ですのでその患者様の年齢(20歳台から緑内障が発症する症例もあります)、家族歴、近視の程度(特に高度近視の場合)、眼圧などを参考に点眼薬を投与するかどうかをきめていますが患者様の希望も重要な要因としいています。(眼科医のあいだでも緑内障が視野の検査で発症してから点眼薬を処方すべきだとする意見やOCTの所見によっては早期から点眼薬を処方する方がよいとする意見があり現在ではまだ治療法が確定していません)