お知らせ
眼圧について
2022年04月07日
眼圧は皆様もよくしってらっしゃるように眼の硬さです(正確には眼球の内圧のことで眼内圧ともいいます)。ボールに例えれば空気が多く入っている状態ではボールが硬くなりこの状態が眼圧が高い、空気があまり入っていない状態ではボールが柔らかくなりこの状態が眼圧が低いと考えてください。
眼の中には房水と呼ばれる水分がありこの水分の産生が排出より多ければ眼圧は高くなります。
眼圧は房水の産生と排出のバランスで決まります。眼圧の正常値は10~21mmHgとされていましたが最近では10~20mmHgと考える先生が多くなっています。
眼圧の測定値には角膜の硬さも関係しているためレーシックを受けた患者さまは角膜が薄くなっているため眼圧の測定値は実際よりも低い値となります。
眼圧に関連した病気とし最も思い当たるのは緑内障でしょう。眼圧が常に正常値より高く視野に異常のない場合は高眼圧症とよばれていますがいずれ視野に異常が生じる可能性が高いため眼圧を下げる点眼薬を使用する必要があります。
眼圧が正常でも視野に異常が生じる場合は正常眼圧緑内障と呼ばれ(ほとんどの緑内障はこのタイプです)やはり点眼薬を用いより眼圧を下降させる必要があります。
ところで眼圧の測定法ですが、触診法、圧入眼圧計による測定、圧平眼圧計による測定法があります。
触診法は通常用いることはまれですが眼内圧が非常に高いときや低いときまたは眼圧計が手元にないときに本法がもちいられます。閉じた目の瞼の上に両手の人差指をあて一方の指で押し、他方の指で眼球の固さを感知する測定法です。
圧入眼圧計による測定法はシェッツ眼圧計を用いる測定法で今日ではほとんど使用されなくなってきた方法です。角膜上から一定の重さで圧力をかけそのへこみ具合から眼内圧を測定する方法です。
圧平眼圧計による測定法にはアプラネーショントノメータ、ノンコンタクトトノメータなどがあります。アプラネーショントノメータは細隙灯顕微鏡に装着して機器の先端を角膜に接触させ眼圧を測定します。
ノンコンタクトトノメータは非接触眼圧計ともよばれ角膜に機器が接触せず眼圧を測定できます。角膜に空気を吹き付けてセンサーが反射した風圧を感知し眼圧を測定する機器です。角膜に接触しないため安全性が高く、感染予防の点からも有用です。しかし空気の風圧や、吐出音のため怖がられる患者様もいらっしいます。
当院では以前使用していた非接触型眼圧計ニデックNTー4000からさらにソフトな風圧で測定し、風の吐出音も小さくして快適に眼圧を測定できるニデックNT-530を導入しました。非接触眼圧計の風の圧力や吐出音で眼圧測定をこわがられていた患者様にも好評です。